タイムリーな話題となりますが、先日妊娠8か月でコロナ感染のために自宅待機していた方が、
たらいまわしにあい、出産後の新生児が受け入れ病院がないために亡くなったいたたまれない件が起きました。
当院(地域の3次救急として最後の砦の役割)でもここ最近、
ベッドの数が足りなくなってきており、
それに伴い搬送依頼を断る事例も増加傾向にあります。
この状況に対して、
受け入れ病院が~とかもっと開業医が~などと様々な議論がされておりますが、
正直それはお門違いというか、結局政府や役所が動かない限りはどうしようもない現実であり、
いま議論すべきことは
そのようなたらい回しが発生しつつある現状に対して、自己防衛として何をすべきか
ということをもっと周知すべきなのではと思います。
個人的に結論からいうと、
まずは緊急ですぐにどうにかしないといけない病気にならないことがすべてです。
こういうと、それができたら苦労しない!と言われると思います。
そうです、不慮の事故とは予想せずに起きるからこそ不慮でありますし、
今回のような妊娠出産はコントロールできるものではありません。
ですがコントロールできる症例もあるのではと思います。
たとえば心筋梗塞や脳梗塞、脳出血です。
いわずと知れた高齢になったらなる確率がどんどん上がり死に直結する恐ろしい病気です。
普段から摂生を心掛け、運動、体重減量、禁煙、塩分制限など色々言われております。
これらを意識し、実行するのはもちろんです。
ですが今回私が言いたいのはそれ以外の生活の細々とした点です。
例を挙げるならば
・寝る前に水分を摂る(血液がどろどろした状態で脳梗塞になるのを防ぐため)
・浴槽からあがったあとに体を急激に冷やさないように脱衣所を温める(冬場において、 急激な温度差の変化による 心筋梗塞の予防)
・暑い外から急激に冷えた室内に入らないようにする。(夏場において、急激な温度差の変化による心筋梗塞の予防)
などなど…実は色々と生活の中でも予防策があります。
そして最も気を付けてほしいのが交通事故です。
これは本当に怖いこととなっております。
開放骨折となっていてもベッドが足りないという理由で断るような情けない状況になっており、
本当に一医療人ではどうしようもない事態となっております。
外出を控えるというのもありますが、それでも仕事などどうしても外出することがあると思います。
そこで、大切なのが事故にあうような運転をしないことです。
車間距離をしっかりとあける。
無理なスピードを出さない。
行きなれてない道を通らない。
シートベルトは後部座席でもしめる。
…要は不慮の事故にあう確率を下げるような運転を心がけるというのが大事です。
普段以上に安全運転を心がけることで、たとえ事故にあっても
緊急手術が避けられるような事故の確率は減るでしょう。
妊婦については本当に難しいと思います。
専門外な分野ということもあり、これを記載することで
基幹病院に多大なる迷惑をかけるのを承知で
今後同じような失われる尊い命がないことを願い書かさせていただきます。
正直いうと妊娠中にCOVID-19にかかったとわかった時点で、
COVID-19の出産、帝王切開に対応している病院に紹介状を書いてもらう
というのが方法かと思います。
こればかりは正直病院ごとに方針が違うので一概には言えませんが、
基本的に病院は自分の病院の評判を重要視するため、
基本的にかかりつけの患者さんを断らない方針となっております。
つまり、その制度を逆手にとり、
救急病院でCOVID-19の対応もしてくれる産科のある病院をかかりつけとすれば救急搬送の時に断られる確率がぐっと減る
と思われます。(それでも本当の緊急事態のときは断られる可能性はありますが)
以上が小医が考え付く防衛策です。また何か思いついたら書き記そうかと思います。
COVID-19に対してワクチンが実は有効率が低いのではとか3回目が必要とかいろいろ言われていますが、
まずは病気に対する一番の対抗策はきちんとした毎日の生活です。
禁煙、禁酒、バランスのいい食事、運動、睡眠をしっかりととることが何よりです。
みんなでこのコロナを乗り切っていきましょう!!!
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